BCBA取得者のジムさん(行動療法家)
が我が家にやってきた!



えっくんが起すビヘイビア(問題行動)を治す訓練をしにきました。
予定どおりの時間に、ドアのベルがなり、ドアを開けると大きな体格のとってもよい中年のおじさんでした。
この人がうちの多動坊やをどうやって追っかけられるのかな?
と思ったのですが・・・・
いままでBCBAを持った方に指導を受けたことがなかったので正直
とても期待しておりました。

ジムさんは、来るなり、大きな紙コップにコーヒーとドーナッツを買い込んで
きました。そしてできればえっくんを外に出してくださいと指示があったので
娘に頼んで外で遊ばせていました。
これはジムさんがこれからえっくんの問題行動を話すにあたって
彼に聞かせたくないというご配慮からなるものでした。
話していることはもしかしたら、本人は理解していないかもしれない
でも、自閉症児の可能性は奥にいっぱい詰まっている!
何がわかって何がわからないなど、判断しきれない。
そうおっしゃってくださったので、彼の指示にしたがいました。

そしてえっくんがどのような問題のある行動をするかについて
説明をしました。

まず、椅子に座る時間が短く、椅子の背もたれに座りたがるし
テーブルの上に座りたがる。




そういうとジムさんはではそのとき、お母さん、お父さんの反応はどうですか?
私は座りなさいと指示を入れます。と言いました。
えっくんパパも同じでした。
するとジムさんは、その後のえっくんの様子はどうですか?
と聞かれたので指示どおり、短い時間ではあるけれど
椅子にちゃんと座ります、というとペンを取り、メモをとっていらっしゃいました。

また、物を家具の後ろに投げて隠す。
庭から隣の家の裏庭にものを投げる。



えっくんには細かく観察すると目立たなくも問題行動がいっぱいあります。

☆ 一つにはコミュニケーションの伝わりがままならなかったとき。
☆ 人の気をひかせるために、わざと人が目を向けてくれるような悪さをしたとき。
☆ 自己刺激行動。

こうして分析してみて、えっくんが起す問題行動が
こちらのどの項目にあてはまるか、考えます。

それによって対処の仕方をきめます。

ジムさんはこの次までに私達に宿題を残してくれました。

まず、食事中に机や椅子の背もたれに座ったとき、食べ物は片付けてしまう。
そして家族全員無視をします。
目もあわせない。
だめ!などと言わない。

そしてえっくんがちゃんと椅子に座ったときこそ、みんなで
褒めてあげる。ジムさんは、えっくんがする良い行動のときは
とてもよくほめていました。

我が家族の行動を見て、ふと思いました。
私達はえっくんが普段何気なくしている正しい行動に対しては
あまり特別に褒めたりしていませんでした。
むしろいい子にしているのだから、そっとして置こうなんて思っていました。
しかし、そうだとすると、悪い行動をおこしたときは
誰かが「だめよ!」「座って!」などと声を掛けていました。

そうだとすれば当然、えっくんはみんなの気を引きたいのですから
椅子の背もたれに乗った方が、誰かが声を掛けてくれるわけです。

こうして問題行動が発生したときは、原因を探すことから
初めて、対処法を家族全員で協力しながら、行うことが
一番よい方法だとおそわりました。
そして、もしもだれかが無視をするべきときに
話かけてしまっても、その人を攻めないで下さいといわれました。
その代わり、家族会議を週1回でも開いて、あの時、
言葉かけちゃったわね。などと話あうことはとてもいいことですと
指導を受けました。

その後・・・・
まだまだ完全無視が完璧にできていないえっくんファミリーですので
この問題行動に対して対処はどうやら、長期戦になりそうです。
しかし、すこしだけ変化がありました。
私の顔を見るなり、ちゃんと椅子に座るようになってきています。
もちろん、まず背もたれに座ろうとします。
その瞬間に一度私と目をあわそうとします。
すると、ちゃんと椅子に座ります。

また食事中はずっと座って、食べることが増えてきました。
一度でも立ったら、おしまいといって、自分で残した物を
片付けさせることをさせています。

えっくんは小さいとき、私が無視をすると
自分の頭をたたいたり、壁に頭を打ち付けたり
床にねそべって、足をばたばたさせたり
ものすごい癇癪を何度も起しました。
そのときは無視をすると危険だと思い、なるたけ無視をしなくても
いいように、未然に防ぐ方法をとっていました。
そのために環境を変えたりもしていました。

しかし、現在7歳、ほとんど癇癪を起さなくなったえっくん
無視が効き目をあらわしてきたようです。
無視するってとてもしんどいですが・・・
問題行動なくなるまでがんばります!