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●▲■♪つみき通信9月号♪●▲■ 
                                平成14年9月5日 発行
 新学期を迎え、それでもまだまだ夏休み気分が抜けない中、レター会員の皆様、いかがお過ごしで
いらっしゃいますか? 今月も、活発なML内のピックアップメール、ご紹介いたします。

【つみきの会のシステム】
最近つみきの会に入った方には、このメーリングリストを見ても、何がどうなっているのか、よくわからないと思い
ます。そこで、つみきの会のシステムとMLの主な登場人物を簡単に紹介してみたいと思います。
つみきの会は、皆さんの年会費と公開セミナーの参加費だけを収入に運営されています。
正会員は現在、203名(家族)です。
正会員は主に自閉症児の親ですが、一部、教師や職員の方もいらっしゃいます。
代表は私、藤坂です。明石在住。本職は短大の教師(専攻は憲法)です。7歳の自閉症の娘がいます。
私は会計も兼ねています。つみきの会には事務局のようなものはありません。強いて言えば、私の自室が事務局です。
つみきの会の貯金通帳と財布はいつも私がぼろいかばんに入れて持ち歩いています。
神戸の定例会と公開セミナーは、私が他の会員さんやボランティアさんの助けを借りて、一応責任者として運営に携
わっています。
・MLによく出てくるR.Iさん。この方は福島にお住まいで、福島大学の先生(専攻、英米文学)です。
やはりお子さんが自閉症です。発足当初(2000年6月)からのメンバーではなく、2001年1月に入会されましたが、
持ち前の英語力を駆使して、ABAだけでなく、TEACCHやベッテルハイムのことも勉強され、その博識は誰も及びませ
ん。奥さんには、今年?から、インターネット経由の入会事務を担当してもらっています。
それから、このメーリングリストやHPを運営してくださっているM.Kさん。
この方は姫路にお住まいの歯医者さんです。2000年8月に入会されましたが、パソコンにとてもお強いので、この面
に関しては完全にお任せしています。ちなみに私はエクセルも扱えないど素人です。
・つみきの会には正会員以外に何人かのゲストメンバーがいます。
まず安原先生。関西医科大学香里病院小児科の先生で、つみきの会を熱心に応援してくださる、頼もしい方です。
ご自身は薬物療法がご専門で、音楽療法にも熱心です。ただ、関西の通園施設や病院関係では行動療法はたいへん嫌
われていますので、安原先生が当会を応援されている、ということをあまり前面に出すと、先生に迷惑がかかります。
気をつけましょう。
次にマリコさん。アメリカ人のご主人と結婚されて、現在アメリカ在住。
自閉症のお子さんに、あちらのABAのコンサルティング会社の指導の下、本格的な行動療法を行っておられて、ご自
身もABA(行動療法)に精通されています。ABAの本場、アメリカの情報を伝えてくださる、貴重な人材の一人です。
それから、東京の瀬川クリニックの星野先生。小児科のお医者さんです。つみきの会に東京支部ができたとき、安
原先生がご紹介してくださって、星野先生が応援してくださることになりました。
それから関西学院大学の松見先生。MLメンバーの中で唯一のABAの本当の専門家です。長年、アメリカにおられて、
2年前?、日本に帰ってこられました。今年3月から、当会を応援してくださっています。
あと、ゲストメンバーは1,2人いらっしゃるのですが、省略させていただきます。
・つみきの会に東京支部が出来たのは、確か去年のことだったと思います。世話役をしてくださっているのは、東京
のA.KさんとJ.Hさんです。
大阪にも大阪交流会があります。この世話役をしてくださっているのは、D.Yさんです。
・つみきの会では、貸し出し資料の発送事務も、全国の会員の有志の皆さんに手伝っていただいています。
まずミーブックは山形県米沢市のHさん。
それから、公開セミナー資料「自閉症児のための行動療法」の貸し出しは、愛知県のIさんにお願いしています。
そのほか、神戸のNさんとSさん、Iさん、高槻のKさんに、それぞれ資料やビデオ類の貸し出し事務を分担してい
ただいています。
それから、貝塚市の坂田さんには、このMLに加入していない、「レター会員」に、当会の会報(「つみき通信」)
を送る役をしていただいています。これはもともと高槻のKさんがしてくださっていたことです。
・そうそう。つみきの会には、理事会があります(つみき通信7月号参照)。
私も理事会に加わっています。月に1度、チャットを利用した理事会を開きます。
・神戸定例会と公開セミナーは、ボランティアの皆さんによって支えられています。
特に現在二代目のボランティアリーダーさんとサブリーダーさんには、毎月、とてもお世話になっています。
<藤坂>
【講演会内容紹介】
札幌で先日、「高機能広汎性発達障害の理解と具体的な支援に向けて(就学前〜青年期)」という講演会が開かれ
ました。(講師は北海道教育大学旭川校の安達 潤氏)
ちらっと「応用行動分析」を奨められていたのが印象的でした。
又、先日MLで質問しましたが、ソーシャルストーリーの事も触れていました。
手元に資料があるのですが、コピーOKとの事で印象に残った部分を少し抜き書きします。
(2002年 8月3日 日本自閉症協会と高機能自閉症児の親の会主催 講演会資料より)
*自閉症の中核特徴はsingle focus である(単一スポットライト)
1)同時に2つ以上のことを意識の中に捉えることができないこと 
 →1つのことが意識を占めると他のことには意識を向けられない状態
2)single focusという認知的特徴は、二重構造の認知を不可能にする
 →同一のものが異なる2つの名称をもつこと
 →例外や仮定を含む思考、ごっこ遊び、冗談や皮肉の使用と理解、等の困難さ
3)single focusという認知的特徴は複数課題の同時遂行を不可能にする
 →作業の直線的系列化が自閉症の人にとって楽な作業設定環境となる
4)あるHF−PDDの女性の談話
 「ひとつずつのことが出来るのと、2つのことが同時に出来るのとは全く違う」
5)single focusという認知的特徴がある場合聴覚刺激の認知は困難となり持続性刺激の認知は相対的に容易となる
 一過性刺激・・「時間の経過とともに過ぎ去って消えてしまうタイプの刺激」例えば会話。
 持続性刺激・・「時間が経過しても、そこに存在しつづけるタイプの刺激」 例えば絵、写真、文字
自閉症の人達は発達経過の中で視覚刺激の処理能力を高めていく。
その結果、視覚的思考(visual thinking)と呼ばれる認知特徴が形成されていく。



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